人間関係

人間関係以外にも、『仕事をして親から自立しなければならないという自立欲求』と

 

『仕事が出来ない自分は親に依存するしかないという依存欲求』の葛藤が見られたり、

 

『社会参加して自分の能力や努力を認めてもらいたいという承認欲求』と

 

『社会参加せずにひきこもって誰とも関わりたくないという隠遁欲求』の対立が見られたりします。

 

ひきこもりによく見られる二項対立的な心理的葛藤を総じていえば、

 

『ひきこもり状態から脱却して社会生活へ適応したいという欲求』と

 

『ひきこもり状態を維持して社会生活から退却したいという欲求』であるといえます。

 

また、そういった社会生活に復帰したいという『正の欲求』と社会生活から逃避したいという

 

『負の欲求』のせめぎ合いが見られる人のほうが、

 

それらが全く見られない人よりもひきこもり離脱のきっかけを見つけやすいといえます。

 

ひきこもっている生活状況の問題を指摘されて社会参加するように家族から言われると、

 

興奮状態を生じ、家族に暴力を振るったりするひきこもりのケースが多く見られます。

 

大声で家族に怒鳴ったり、理不尽な暴力を振るったりする事自体は、

 

解決しなければならない問題で、ひきこもっている人を無理矢理に社会復帰させようとすると、

 

多くの場合、強硬な反発や抵抗を受けてまず上手くいきません。 入院や外来を通じて少しずつ社会復帰する事が求められます。

 

自傷行為はしばしば自殺未遂とされることが多いが、

 

実際には自殺目的ではなく切ること自体の感覚を目的とする場合が少なからずある。

 

しかし、自傷者の多くには実際に自殺願望があるうえ、

 

自傷による事故死と自殺は非常に見分けづらいので、

 

現実には自傷による事故死も自殺に含めてしまうことが多いと思われる。

 

他にも、自分の健康を無視したような行動を行う人もいるが、やはり意図していないのでそれ自体は別のものである。

 

自傷段階の人の場合、現世への希望をまだ諦めきっていないため、

 

なんらか事態の改善に繋がる助けを求めている傾向があるとされる。

 

自殺ではコミュニケーションを求める行為はほとんど見られず、

 

またそのような心の余裕も無いことが多いことがみられます。

 

強迫行為

次に強迫神経症の症状についてすこし詳しく考えていきましょう。

 

すこし難しいかもしれませんが、非常に大切な事なので覚えましょう。

 

強迫症状には強迫観念と強迫行為の2つに分かれます。

 

まずは強迫観念について説明します。

 

強迫観念

繰り返ししつこくあたまにこびりついている考えや、急になにかをしたくなる衝動や、

 

映像や声などのイメージで、不安や恐怖、

 

不快感を引き起こすものでいくら取り払おうと思ってもなかなか取り払うことができない状態。

 

代表的な強迫観念は次のようなものがあります。

 

強迫行為

強迫観念による不安や恐怖や不快感を一時的に軽くしようとする行為です。何度も手を洗ったり、

 

鍵をかけたか電気を消したかなどを何度も確かめるというような繰り返しの行為や

 

完全にこの通りにしないと自分自身が安心できないという儀式のような行為があります。

 

以下は代表的な強迫行為の例です。自分にどれがあてはまるかチェックしてみましょう。

 

掃除と洗浄に関する強迫行為過度なあるいは儀式的に行う手洗い行為。

 

入浴行為 歯磨き行為 トイレ行為 確認

 

(自分で何度も確かめる、人に何回も尋ねる)に関する強迫行為戸締まりやガスの栓、

 

電気器具のスイッチを必要以上に何度も確認する。他人に繰り返し聞いたりする。

 

人に危害を加えたのではないかとか、危害を加えてしまうのではないかを心配し確認する。

 

忘れ物をしたのではないかと何度も必要以上に確認する。

 

間違いをおこさなかったかを何度も必要以上に確認する。

 

何度も同じところを読んだり書いたりする。

 

何度も同じところを行ったり来たりをくりかえす。 などがあります。

 

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