鬱病症状の原因究明
また、リストカットなどの自傷行為を行う患者では高確率で拒食・過食などの摂食障害の合併がみられ、
摂食障害患者の 76%に自傷行為、アルコールや薬物の乱用、重篤な爪噛み、
抜け毛といった行為がみられ、摂食障害、自傷行為、薬物依存は密接な関係があるとされる。
これらの行為は、衝動性の高いパーソナリティや、自罰・禁欲嗜好のパーソナリティなど、
特定のパーソナリティ傾向にのみ限局しない所見である。
なお、摂食障害の患者は強迫的な性格傾向が強いとされる。
拒食症・過食症ともに、嘔吐を伴う患者は例外なく強迫性性格である。
ローゼンバーグは摂食障害を「現代的な強迫神経症」と称している。
治療は心療内科で行われることが多い。
「軽症の摂食障害」、「中核的な摂食障害」、「境界性パーソナリティ障害的な摂食障害」の3つに分類し、
境界性パーソナリティ障害的な摂食障害患者に関しては精神科で取り扱っているなお専門医は少なくなるが、
精神科でも摂食障害全般を取り扱っている。
症状は、拒食症、過食症などのタイプによっても異なり、また同じ拒食症・過食症などでも、
患者によって症状は多様である。拒食症では極端な食物制限が中核となる。
食事を食べているところを他人に見られたがらない場合も多い。
その他、体重を減らそうとして運動をするなどの過活動がみられることもある。
拒食によって体重低下が進んだ結果、異常な低体重となり、女性の場合は月経が停止する事もある。
この時期でも本人はいたって元気な様子を見せ、病識が無い場合が多い。
摂食障害の存在を周囲に隠したいため、人前では食品を食べてみせ、
直後にトイレに行き、食べたものを全て吐くといった行動をとる患者もいる。
摂食行動以外にも、抑うつ症状や気分の変動、リストカットなどの自傷行為・アルコール乱用、
社交不安障害や強迫性障害などの不安障害、
PTSD、パーソナリティ障害による精神症状を合併することも多い。
学生の場合、拒食から過食に転じると不登校や休学の原因になることがある。
抑うつは大概日内変動を伴い、食行動と密接に関わっている。拒食症の無茶喰い・排出型や過食症などでは、
短時間に多量の食べ物を摂取する過食行為がみられる。
自己誘発嘔吐や下剤乱用などの行為を伴うことも多い。
自己誘発嘔吐によって、咽頭に爪による潰瘍を生じたり、
利き手の指や手の甲に胼胝(タコ)ができたり(いわゆる“吐きダコ”)することもある。
嘔吐や下剤乱用による電解質代謝異常、脱水、痩せや栄養失調による感染症や貧血、低蛋白血症によるむくみ、
骨粗鬆症等、過食による肥満や糖尿病、胃拡張などの内科的疾患を併発することもある。
拒食状態ではエネルギーとなる糖が少なく、低血糖に陥る。
その結果脳の活動が阻害され意識障害が起こる。
極端な低血糖が持続した場合、脳萎縮など脳細胞に回復不可能な障害が引き起こされる事があります。
嘔吐や毎日の下剤の使用により、電解質の低下が起こり、心機能の低下や全身の脱力感、痺れ(テタニー)を生じる。
低カリウムの状態では心不全に陥り、急に心臓が停止することもあり危険です。
血中のコレステロールは高く、血圧は低い。
手足の末端は冷たくなり、脱毛、皮膚の乾燥、背中にうぶ毛が生えることもある対処としては、
拒食と過食は周期的に繰り返される場合が多く、
心療内科医・精神科医など医師や心理カウンセラーの心理的なカウンセリングを受けることが有効であることもある。
しかし専門性の高い医師は多くはないのが現状である。 拒食や過食の食行動異常が注目されやすいが、
その背景にあり心の問題を解決しないと摂食障害は完治しないこともある。
背景の問題解決には周囲の協力が必要である。特に家族に対する教育は有効であると考えられます。
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